エスニック料理で何飲む⁉︎

皆さん、こんにちは!

最近おいしいものを食べましたか?
いよいよ夏から秋へ旬の食材が移り変わる時期…あれもこれも美味しくって最高ですよね。

そんな秋の始まりには「檸檬の実のエスニック」をどうぞご覧下さい。

檸檬の実の日替わりメニューには、必ずどこかに「エスニック」な要素が感じられること、きっと皆さん共感していただけますよね?
遠い異国の地で食事をしている気分になれる、それをどこの国と断定するのは野暮である…と思いながら、私はいつもまだ行ったことのない国や土地を想像しながらペロリと完食しています。

さぁ、今回の「エスニック」はこちら!

右のお皿はタイ料理で代表的なメニューのひとつ、ソムタム(香り豊かな野菜のサラダ)、左のお皿はエビを殻ごと揚げ煮にしてレッドカレーの辛味が効いたマイコさんオリジナルの一皿です。
お皿が出てくると同時にハーブとスパイスの香りが部屋いっぱいに広がって食欲をそそられます。

さて、飲み物は何を合わせよう?
ハーブやスパイスの効いたエスニック料理にはキンキンに冷やしたビールをグイッと流し込みたいところ…ですよね。
でも日頃からワインを仕事としている私ですから、ここはやっぱりアレを合わせてみたい…という事で、選んだのはこちら。

〈写真左〉
商品名 : ハーハ マールボロ ソーヴィニヨン・ブラン 2019
生産者 : ハーハ
輸入元 : 株式会社スマイル

〈写真右〉
商品名 : プティセラー ソーヴィニヨン・ブラン 2019
生産者 : ストーンヘッジ・ワイナリー
輸入元 : 株式会社いまでや

どちらもソーヴィニヨン・ブランです。
日頃からワインを愛飲している人なら「あぁ、なるほどね。」と思っていただける王道チョイスかもしれません。

というのも、ソーヴィニヨン・ブランは一般的にハーブや柑橘の香りが特徴的な白ワインなので、言わずもがなハーブを多用しているお料理との相性は抜群です。このソーヴィニヨン・ブランというブドウは、銘醸地フランス・ロワール地方を中心に、ニュージーランドやカリフォルニアなど世界中で広く栽培されています。

今回は暑い国のエスニック料理なので、本来の特徴であるハーブ香に加えてトロピカルなニュアンスをもつ、ニュージーランドとカリフォルニアのワインを選びました。ニュージーランドはマールボロ、カリフォルニアはナパ・ヴァレーとどちらも有名産地のものですが、ワイン販売店で2,000円前後で手に入ります。

まずは「ソムタム」に合わせて。

もうお分かりかと思いますが、マイコさんの手にかかれば、ただのソムタムであるはずがありません。
一般的にソムタムといえば、青パパイヤの千切りがベースですが、ここでは秋の旬である梨を使っています。また、通常はライムを絞るところを代わりにレモンを絞っています。だってここは「レモンの実」ですからね♪

これには一緒にあえられた豊かなハーブ(パクチーやオレンジミント、こぶみかんの葉など)と相まって、緑の野菜の香りのするニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランが抜群に合います。柑橘やパッションフルーツの果実味も、スイートチリとレモンのソースにバッチリです。サラダの具材が個性あるものばかりでしたが、どれも全てうまく調和する、といった感じです。

次に、海老の揚げ煮のスパイシーな一皿にはカリフォルニアのソーヴィニヨン・ブランを。

これは海老をレモングラスのオイルで殻ごと揚げ煮にして、レッドカレーペーストとココナッツミルクのソースで仕上げたもの。
ソーヴィニヨン・ブラン特有のハーブのニュアンスがレモングラスに合うのは言うまでもなく、カリフォルニアワインらしい樽熟成のバニラ香が殻ごと海老を頬張った時のクリスピーな食感とココナッツミルクソースの風味に見事にマッチして心地良いです。

どうです?美味しそうでしょう?

という訳で、今回のエスニック料理とワインのペアリングは料理とワインお互いがお互いを高めあい、エンドレスに食べて飲めてしまうキケンな組み合わせとなりました。もちろん嬉しい危険です♪

そして…

番外編/
このオレンジワインにも合う!

商品名 : アランサット 2019
生産者 : ボルゴ・サヴァイアン
輸入元 : 株式会社オーバーシーズ

これは数あるオレンジワインの中でも特にコスパ最強だと思います。オレンジワインは概ね3,000円前後〜それ以上するのが相場ですが、これは2,000円弱で手に入ります。このボトルをワイン販売店で見かけることも多いのではないでしょうか?

“オレンジワイン”とは決して原料にオレンジを使ったワインではありませんが、その外観はオレンジの色調が多いです。白ブドウを使って赤ワインのようにブドウの果皮を醸してワインを造るので、果皮の色がワインに移ってオレンジ色になるということです。
その味わいは、白ワインに赤ワインの渋味と複雑さがプラスされるといった感じです。

エスニック料理にワインを合わせる時、白ワインでは繊細すぎてしまう場合には渋味や苦味も感じられるオレンジワインを選ぶのも大変良いと思います。

今回のワインのブドウ品種はイタリア・フリウリ州のピノ・グリージョとソーヴィニヨン・ブランのブレンドです。コンポートした黄桃やマンゴーのようなトロピカルな香りに、程よい果実味や渋味が感じられます。余韻に白胡椒のようなスパイシーなニュアンスがあるので、今回のエスニックにもばっちり合いました。

さて、今回の記事はいかがでしたか?
文章の長さから、いかに私が食いしん坊かという事がお分かりになったでしょうか♪

それでは次回もお楽しみに、どうぞお付き合いくださいませ!

 


フルティー
千葉県生まれ。
高校卒業後に渡伊。ミラノの服飾専門学校ファッションデザイン科卒。帰国後はデザイナーアシスタント、アパレルショップマネージャー、アパレルインポーターを経て、2019年にワイン業界に転職し日々楽しくほろ酔いで仕事をしている。
決して酒豪ではなく、ただお酒の味が好きなだけ……だと本人は思っている。
Instagram @furuty_wine_and_more

 

のむ人

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