秋の旬、ブドウと日本ワイン
皆さん、こんにちは!
本格的な秋の到来、あれもこれも美味しくって日々の献立に困っちゃいますね。
今回は深まる秋に向けて、旬のアノ果物とソノ果物からなる飲み物のお話です(^^)
皆さんお分かりですね?
そう、ブドウです!秋の果物といえば、何と言ってもブドウ!中でも粒の大きな〝巨峰〟を頬張る時、来たる秋の訪れに感謝をせずにはいられません。
ここで、無花果(いちじく)と思ったあなたもあながち間違いではありません。秋の無花果も美味しいですからね!(ちなみに無花果の旬は夏と秋の2回訪れます。)でも、今回はブドウをメインに語りたいと思います。だって、ブドウとソレからなる飲み物について語りたいんですから…。
私は日頃から外国のワインを扱う仕事をしていますが、プライベートで日本のワインを飲む時に、必ずといっていいほど「あぁ、自分が今まで食べてきたブドウの味がするなぁ。」という感想を持ちます。
これが私にとっての日本ワインの印象で、これまでなぜ外国のワインが自分にとって難しかったのかと言えば、「食べ慣れたブドウの味わいを感じることが少ないので、親近感を持てなかったんだろう」と思っています。もちろん今では、ワインの知識と経験が増え、世界中のワインを親しみをもって楽しむことができるようになりましたが、ワインに対する率直な親近感でいえば、生まれ育った日本のブドウでつくられたワインが一番だと思っています。
さて、この巨峰のマリネに合わせたのは日本ワインの甲州です。甲州といえば、“Koshu”として今や世界でも有名な日本のブドウ品種ですよね。
この「いろ甲州」という白ワインは、まさに山梨の甲州市勝沼にある、まるき葡萄酒(株)の甲州ワインです。これは甲州のブドウの魅力である“フレッシュな柑橘系の香り、爽やかな酸味、スッキリとした後味”を存分に感じることができ、新鮮な野菜や果物のマリネと相性が抜群に良いんです。今回のマリネは、巨峰にイチジクにモッツァレラ、セロリの苦味とハーブのタイムが良いアクセントになり、これらをこの甲州ワインで流し込んだ時の口の中の爽快感といったらもう、たまりませんでした。
さぁ、もう一杯。次は、サーモンとホタテのフリットに合わせて。
こちらは、ハーブの「ディル」を手でちぎっていただきます。何ともハーバルな良い香りが漂ってきます♪
ワインと一緒に…
このサーモンとホタテのフリット、ケッパーをアクセントにしたタルタルソース添えには、スペインのアルバリーニョという品種の白ワインを合わせました。
このアルバリーニョという品種も多くの日本人にとって親しみやすい白ブドウ品種だと思います。というのも、主な産地はスペインやポルトガルの大西洋沿岸で海の影響を受けていることから、フレッシュな酸味と海の塩味を感じるミネラルが日本で好まれる魚介料理にも非常に相性が良いんです。
このサーモンとホタテのフリットにも、やはりバッチリ合いました。
おまけのデザート/
試食のこの日は、店主マイコさんを「れもんちゃん」と呼ぶ、可愛い助っ人君(ときどき檸檬の実に登場します♪)が、自分と私の分の白玉を小さな手で丸めてくれた、さつま芋のクリームプリンをデザートにいただきました。
思いがけず小さなシェフの振る舞いに、何とも温かい気持ちになった秋の始まりでした。
さて、今回の記事はいかがでしたか?
この記事がアップされる頃、どんな食材が旬になっているでしょうか…移りゆく季節はいつも食べもののことで頭がいっぱいです。笑
それでは次回もお楽しみに、どうぞお付き合いくださいませ!
フルティー
千葉県生まれ。
高校卒業後に渡伊。ミラノの服飾専門学校ファッションデザイン科卒。帰国後はデザイナーアシスタント、アパレルショップマネージャー、アパレルインポーターを経て、2019年にワイン業界に転職し日々楽しくほろ酔いで仕事をしている。
決して酒豪ではなく、ただお酒の味が好きなだけ……だと本人は思っている。
Instagram @furuty_wine_and_more