Interviews | File No.4

森さんとモモちゃん

Q1. はじめて檸檬の実を訪れたきっかけとそのときの印象は?

2013年夏、友人に「絶対好きな所だよ」と誘われて、長女と長男と一緒に。イダさんがテキパキとお一人で切り盛りされていて少しピリピリモード、忙しいんだな~と思いながら待っていたら、前菜のマリネでズキュン!! あ、ここ好きな場所だ!!! となりました。見たことのないお食事、お皿、カトラリーのセンス、キレイなご飯の盛り方、お店の空間、すべてにワクワクしました。帰り道はずっと余韻に浸り、次はいつ行こう、こんな食事を作れる人になりたいなどと考えながら帰宅しました。
【初めてイダさんと会話した日のこと】
→自宅から檸檬の実までは距離があるので、いざ出陣! と決めた日に伺っていました。ある日、入り口を開けたら、「ここをめがけて来てくれましたね?」とイダさんが声をかけてくださいました。「お店の前に迷う事なく来てすぐ入ったから、めがけて来てくれたんだなと思ってね」と笑顔で言われ、なんだか嬉しくなったのを覚えています。何回か伺っていましたが、イダさんと会話をちゃんとしたのは、その日が初めてでした。
【イダさんと次女の交流】
→2020年、檸檬の実がお持ち帰ランチを始めてから、次女を連れて、以前より伺うことが増えました。ある日の帰り際、イダさんがお店に飾っているお花を一輪、娘にくださり、娘が大変喜びました。次に伺ったとき、「お花を一輪買わせてください」と伝えたら、今度はイダさんがすごく喜んでくださいました。

Q2. 檸檬の実で食べたいメニューは?

たくさんあります! 食いしん坊がバレちゃうのですが、まず野菜のマリネ! 特に好きなのはキャベツのマスタード和え、ポテトサラダ。それから、パクチーのもの、ナスのもの、紫キャベツのもの。メニューの名前がわからないので、こんな言い方でごめんなさい。あとは、イワシのハーブソテー、トロトン丼、つくね、サーモンフライタルタルソース、どれも美味しいです。タルタルソースはたっぷりなのでいつも残るのですが、それを白米の上にのせて食べます。イダさんには話してません。言ったら、「えーー、食いしん坊!」ってまた笑うかな。
デザートは、たっぷりプリン、パフェ、タルト! カスタードがとっても美味しいのでカスタードを使ってるデザートがあれば絶対に連れて帰ってます! シャインマスカットのタルトは何回もリピートしました! 毎回食べる度、感動! あと、甘酒も美味しいです。

Q3. これからの檸檬の実に期待していることは?

率直に千駄木のあの場でこれからも檸檬の実を続けてほしいです。
あとは、イダさんが毎日当たり前のように更新されているインスタグラムも癒しとワクワクをあたえてくれるので、これからも期待しています。投稿される手書きのメニューから、「このメニューはなんだろう? 美味しいんだろうなぁ」と想像力をふくらませています。
それから、元フローリストのイダさんのセンス溢れる店内に飾られているお花を見ることも楽しみのひとつです。

Q4. あなたが大事にしていることは?(人生、食、人との関係etc…)

自分の体、心が喜ぶものをしっかり選んで取り入れて生きたい。食べるって幸せ。美味しいって最高。そして、しっかり汗をかいて運動! 心のバランスを維持。たまに凹む事もありますが、いつも人に優しく笑顔でポジティブに。私とつながっている方々と楽しく幸せに、これからも毎日過ごせていけたらいいなと思っています。

森さんのファンタジーワールド

モモちゃんのファンタジーワールド

 

~取材おまけエッセイ~

今回、にがおちぎり絵にご登場いただいたのは、森さんファミリーです。

森家は、森さん、夫、長女、長男、次女(モモちゃん)の5人家族。その内、現在、檸檬の実へひんぱんに訪れているのは森さんとモモちゃんです。
当初、森さんとモモちゃんのみをにがおちぎり絵にする案もありましたが、モモちゃんと年齢の近い長男くんが、「なんでお母さんとモモだけなの!」と寂しがるであろうことが想像できたので、ならば、にがおちぎり絵は森さんと子供たちを作ることにしようと思いました。さらに白状しますと、森さんのだんなさんは檸檬の実にいらしたことがないとのことでしたので、「だんなさんのにがおちぎり絵は作らなくてもいいわな」と考えていたのですが、森家におじゃまして、みなさんのお顔写真を撮らせていただき、だんなさんの控えめでやさしげな表情を拝見したら、この人もちぎり絵にせねば! のけ者にしてはならない! という気持ちに至ったのでした。

※「ファンタジーワールド」は森さんとモモちゃんのみ、ランチをご一緒したのもお二人です。

さて、モモちゃんの料理リクエストはシチュー、森さんからはイワシ。イワシのハーブソテーにはザクロがまぶしてあり、宝石のようで綺麗! 形のおもしろいパンは、なんとヘビを模していました。というのも、森家は黄色いヘビをペットに飼っているので、ヘビパンをこさえてくるという遊び心をぶちかましてきたイダさんなのでした。モモちゃん大喜びです。モモちゃんはシチューをおかわり、森さんも私も前菜の味つけからしてこんなハーブやスパイスの使い方は思いつかないですよね、イダさんは嗅覚が鋭いのでしょうねと脱帽しながら食事に没頭。

後日、にがおちぎり絵作成中、森さんの目が慈愛に満ちていることを強く感じました。特に左目から。それから、ボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』の絵が思い浮かび、ホタテ貝の印象も受けました。モモちゃんについては、まだ幼いのに、いろんなことがすでにわかっている感じがあり、それぞれの印象をファンタジーワールドに生かしました。

森さんファミリーにご多幸あれと、心を込めてにがおちぎり絵をお作りしました。

 

たべる人 森さん
会社員。1986年生まれ。趣味はランニングと音楽鑑賞とスペイン語。
たべる人 モモちゃん
好きな食べものは、人参、大根、焼きそば、シチュー。
大きくなったらなりたいものは、博物館の化石の先生。


構成・ちぎり絵:渡辺えみ
https://emiwatanabe.com

たべる人

目次はこちら