花のレストラン

彼らは毎年一度はと決めていて来ている
そこに私も連れていってくれた
前回は秋にうかがい
今回は真夏、どんなものが出てくるか
心躍らせていた
レストランはもちろん素晴らしい
でも彼らの選ぶ
お店や旅行や仕事、なにより人柄
私はその空気がすきだ
互いの店を行き来するうち
自然となかよくなり
仕事を離れてもこうしていること
なにより嬉しい
「気に入り」をながく大切にする。
彼らのつくる花にはそれが集約されていて
包んだ花とソレも束ねてくれる
ゆっくりと運ばれてくる皿
食べたべ終え、また笑い、話はつづく
本当に豊かでいい時間をすごさせてもらった
わかれ際
さらりと花束をもらう
いつもさりげない
帰り道、いつもの道にすっくと百合の花が立っている
草の影から虫の鳴き声がきこえる
彼らとの食事には丸ごと思い出ができる
おいしいものは味だけじゃない
もっと他の大事なものを教わるそんな夜でした。